信濃毎日新聞社松本本社
新築プロジェクト

担当者:山崎、丸山
場所:長野県松本市
工期:2015-2018
WEB:信毎 MEDIA GARDEN

松本の市民とともに新しい新聞社の社屋をつくり上げる

信濃毎日新聞社(通称、信毎「しんまい」)は、長野県の地方新聞社です。県内購読率は約57%と多くの市民に親しまれています。松本市の郊外にある松本本社が中心市街地に移転新築することに伴い、新しい新聞社のあり方を、市民とともに考える取り組みがスタートしました。私たちは、新社屋の設計者である伊東豊雄建築設計事務所と協働しながら、市民参加で建築をつくるための仕組みづくりや、市民が望む新社屋のあり方を話し合う場づくりの面で関わりました。

新聞社の社員もファシリテーターになり「信毎まちなかプロジェクト」が始動

2015年に市民とともに新聞社のあり方を考えることを目的に「信毎まちなかプロジェクト」が立ち上がりました。私たちがまず提案したのは、新聞社の社員がコミュニティデザインのスキルを学び、新社屋完成後も継続的に地域住民と関わる仕組みをつくることです。2015年3月に新聞社の社員・地域住民・伊東豊雄建築設計事務所のスタッフ、合わせて16人のコアメンバーが集まり、コミュニティデザインの方法を学ぶ研修会を2日にわたり開催しました。4月からは、コアメンバーが研修会で学んだスキルを活かして、市民約100人にヒアリングし、「松本の魅力や課題」「新聞社に期待すること」などをリサーチしました。6月からは、3回にわたり市民参加型のワークショップを開催。約100名の市民がまちの将来像や新社屋のあり方、そして自分自身がまちなかでやりたい活動について話し合い、未来新聞にまとめて発表しました。建設工事が始まってからも、市民が新社屋でやりたい活動を発表するプレゼン大会や、敷地の一部を使った焚き火を囲む会、市民が林業に親しむイベント、演出家の串田和美さんによる屋外演劇などが開催され、建築のハードづくりと、市民による活動のソフトづくりが並行して進められました。

「信毎メディアガーデン」がオープン

2018年4月28日に新社屋がオープンしました。新社屋の名称は「信毎メディアガーデン」。新聞社のオフィスだけではなく、1〜3階には市民に開かれた広場・スタジオ・店舗などの公共スペースを備えた建築です。1階には、地域に密着した情報提供と同時に、外部からの訪問者への観光案内の機能ももつ「まちなか情報局」が設置されています。広場やスタジオではオープン直後から、市民によるマルシェやワークショップなど様々な活動が展開され、まちなかプロジェクトで生まれた新聞社と市民のつながりが今後もますます成長していくことが期待されています。


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