瀬戸内国際芸術祭2013
小豆島町コミュニティアート
プロジェクト

担当者:山崎、西上、丸山、出野、太田、久綱
場所:香川県小豆島町
工期:2012-2013
WEB:facebook

島民が一丸となってコミュニティアートをつくる

小豆島町コミュニティアートプロジェクトは、小豆島町民と私たちstudio-Lとの協働により「島民の手仕事でアーティストをびっくりさせるには」をスローガンに、瀬戸内国際芸術祭2013の参加作品を制作したプロジェクトです。作品は、島民と何度もワークショップを重ねながらつくりました。

8万個の醤油のタレ瓶でできたタレ壁

アートを構想するにあたって、私たちはまず島で暮らす人たちへのヒアリングを行いました。ヒアリングでは「島の魅力や課題」「前回の芸術祭の感想」などをリサーチしました。それと同時に、アートの材料を探すために、島の中で不要になっているものをフィールドワーク調査しました。その後、島民に呼びかけ、5回のワークショップを開催。その中で、不用品の一つである「醤油のタレ瓶」を使ったアート作品の構想が形になっていきました。具体的には、醤油を水で薄めて10種類の濃さの液体をつくり、タレ瓶に入れます。そのタレ瓶を薄いものから濃いものへ順番に繰り返し並べ、光を当てると醤油色の光のグラデーションが生まれます。それを大量にアクリル板に貼り付け、会場の端から端まで届く光の壁(高さ3m×幅16m)をつくるというものです。設計図を書いて計算してみたところ、この作品をつくるのに必要な液体入りのタレ瓶の数は、なんと8万個。芸術祭の開会までになんとか完成させようと、子どもから高齢者まで、約350人の島民が一丸となってタレ瓶に醤油をつめる作業を行いました。

協働作業で生まれた島民同士のつながりがもう一つの作品

協働でアート制作をする中で、これまであまり関わることがなかった島民同士にも様々なつながりとチームワークが生まれました。芸術祭期間中の会場メンテナンスや運営も島民チームを主体として行われました。また、来場者に飲み物や軽食を提供する「お接待」や、地域の子どもたちに向けたイベントなども島民チームが中心となって企画実施されました。会期終了後は「さよならセレモニー」が行われ、制作に関わった多くの島民がアートとの別れを惜しみました。アートを構想することからはじまり、制作、会場運営、そして解体までのプロセスを通して生まれた、人と人のつながり自体が「もう一つの作品」と言えるものになりました。


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