船坂小学校跡施設活用計画策定支援業務

担当者: 山崎、醍醐、村岡、吉田
場所: 兵庫県西宮市
工期: 2012
WEB: http://www.nishi.or.jp/contents/
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閉校を乗り越えて

旧船坂小学校は、西宮市で一番歴史が古く、一番校区が広く、一番標高の高い所に位置していた小学校で、2013年3月に惜しまれつつも137年の歴史に幕を閉じました。閉校は地域にとって大きな決断でしたが、学び舎の新たな歴史づくりをスタートさせるべく、地域の方々を中心に跡施設活用の検討が始まりました。studio-Lでは、跡施設活用の柱となる「船坂小学校跡施設活用計画」の策定をお手伝いしました。また、2013年には、スタッフが跡施設活用コーディネーターとして常駐し、跡施設活用計画を試験的に取り組むお手伝いや、跡施設を活用する人材発掘などを行いました。

跡施設活用計画

計画策定においては、地域の方々とワークショップを重ね、跡施設の空間特性・立地特性を洗い出しました。さらに、地域の季節ごとの気温や行事、農作業のスケジュールといった細かな地域特性も踏まえて、小さな集落でも維持管理していくことのできる身の丈に合った計画にしていくことを心がけました。現在は、老朽化が進む木造校舎の一部耐震工事が行われているため、跡施設の一角やその周辺を使って、市内の洋菓子店と地域の加工品グループとのコラボレーション企画や、アーティストのアトリエ利用など、様々な試験的な取り組みが生まれています。全館オープンまではもう少し時間がかかりますが、市内外の多くの人が開校を心待ちにするようなファンづくりが進んでいます。

さらなる展開

ある日、校長室から発掘した古い写真の数々。これらの歴史を整理し、地域の方々の記憶と想いを束ねるアイテムとすべく、船坂地区に関わっていた大学生らと西宮市役所と協働してデジタルアーカイブを行いました。スライドショーや冊子にまとめられたその成果は、船坂地区のみならず、西宮市にとって、当小学校跡施設の存在意義を大きく示すものとなりました。また、地域の方々が希望していた郷土資料室には、「完成しない郷土資料室」というコンセプトを提案。記憶や伝承といった目に見えない郷土資料を記録し続けることができる模型装置や、農機具の形や擦り減り方を一つの個性として捉え、徹底的に観察する「一点展示」のための改修工事が進んでいます。小さな木造校舎を舞台に、様々な連携と個性的な活動が生まれています。


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