北加賀屋みんなのうえん
(北加賀屋クリエイティブファーム)

担当者: 山崎、醍醐、曽根田
場所:大阪府大阪市住之江区北加賀屋
工期: 2011〜2013
WEB: 北加賀屋 みんなのうえん

地域企業による地域活性化の取り組み

大阪市住之江区北加賀屋は、昔ながらの大阪の下町の雰囲気が残る地域です。かつて造船を中心とした工業で発展しましたが、時代の流れとともに生産拠点が地域外へ移されたことなどから、徐々に産業が衰退していきました。かつてのにぎわいを失いつつある北加賀屋を活性化させるために取り組みを始めたのは、地域で創業して100年の「千島土地株式会社」でした。自社が所有する地域の空き物件や空き地を、アーティストやクリエイターのアトリエやオフィスとして提供し、「芸術・文化が集積する創造拠点」づくりを図る「北加賀屋クリエイティブビレッジ構想」などを進めています。こうした流れの中、2011年に新たにスタートしたのが、北加賀屋で「農」を展開する「北加賀屋みんなのうえん(正式名称:北加賀屋クリエイティブファーム)」です。studio-Lでは北加賀屋を拠点に活動する「NPO法人Co.to.hana(コトハナ)」が管理人となり、地域で農園を運営していくための仕組みづくりをサポートしました。

北加賀屋独自の「農」の展開

みんなのうえんでは、独自の「農」を展開するため、いろいろなことにチャレンジしています。区画の貸し出しは、一人一区画ではなく、ランダムにチーム化された人たちが、協力し合い、日々の世話を行う仕組みを導入することで、農を通じた新たなつながりづくりを目指しました。農園づくりは、敷地のゴミ拾いや草刈りなど、一から自分たちの手で行い、専門家の方の指導を受けながら、じっくり時間をかけて土づくりを進めています。また、農具倉庫や看板、オリジナルの農機具などは、北加賀屋を拠点に活動する「dot architects」や「Fablab Kitakagaya」の協力を受けながら、農園メンバーのみなさんと共に手作りしていきました。こうして試行錯誤しながら農園をつくりあげてきた過程そのものが、みんなのうえんならではの価値を生み出してきたと言えます。

多様なプログラムの実施

また、農や食をテーマにした勉強会やワークショップ、視察などの学びや体験の機会も積極的に設けています。土づくりや苗植えイベントを行い、メンバー以外の人にもみんなのうえんに関わってもらう機会をつくったり、地域のいろいろな主体や農や食をテーマに活動する主体と連携しながら年に1度「みんなのうえん祭」と名付けたイベントを開催したりもしてきました。さらに、堀田祐介氏(料理研究家)、福本理恵氏(東京大学先端科学技術研究センター)との連携による「種から育てる子ども料理教室」も実施。子どもたちが野菜を種から育て、収穫し、調理するまでの一連の流れを体感するプログラムを展開しています。

地域で運営する農園へ

2013年に新しくオープンした第2敷地には、集会スペースやキッチン設備も整備され、活動の幅がさらに広がりました。2014年からは、運営主体がコトハナに移行し、地域住民のみなさんの集いの場として利用してもらいながら、継続的に農園を運営していくための仕組みづくりが進められています。

 


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