五島市半泊地域協議会ビジョン

担当者:山崎,西上
場所:長崎県五島市半泊地域
工期:2010〜2011.3
WEB:五島列島ファンクラブ 半泊ステイ
備考: ソイルデザイン、JTBコミュニケーションズと協働

教会集落と文化的景観保全

長崎県五島市・福江島の北端に位置する半泊(はんとまり)集落は200年前に潜伏キリシタンの人々が切り開いた里山です。たった500m四方の小さな集落には半泊教会、里山、棚田、川、海がコンパクトにおさまっています。五島列島にはこのような教会集落が全部で50箇所あり、信仰と生業の積み重ねが200年以上も続いています。長崎県は世界遺産登録推進のための協議会も発足し、各教会集落の「文化的景観保全策」についての話題が増えてきました。

五島列島の全50教会集落に先立ち、半泊地域協議会は「文化的景観保全策」を検討しました。検討にあたっては、多様な団体との連携を通じて、文化的にも経済的にも持続可能な村づくりの手法について話し合いました。これらによって『文化的景観保全策としての《半泊モデル》』づくりに取り組みました。 

最小単位の未来ビジョンづくり

半泊地域に居住する8世帯12人(2010年10月時点)を対象にヒアリング調査を実施しました。ヒアリングでは、①半泊の強みと弱み、②半泊の将来像、③将来の夢などを聞きました。その結果、自然が豊かであること、教会があること、穏やかに過ごせること、最近少しにぎやかになってきたことなどが魅力として挙げられました。その一方で山が荒れてきたこと、魚がとれなくなってきたこと、若者や子どもがいないこと、寂れてきたことなどが悩みとして挙げられました。

その後、半泊地域協議会の未来と廃校活用についての意見交換を開催し、ワークショップによって旅行者を少人数ずつ受け入れる観光に取り組むこと、訪れる人に守ってもらうルールづくりをすること、受け入れ体制づくりをすること、福江市内のひとたちにも声をかけて協力してもらうことなどについて話し合いました。

また3月に開催されたシンポジウムによって半泊の取り組みがモデル事業として注目され、特に福江市内の住民の中から協力者を募ることができました。さらに「自分たちの地域は自分たちの手で!」という意識を醸成することもできました。今後は、2011年を目処にモニターツアーの実現に向けての条件を話し合う場を開催したいと考えています。

 


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